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2020年東京五輪・パラリンピックのエンブレム決定! [東京五輪問題]

2020年東京五輪・パラリンピックのエンブレムがようやく決定しました。


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このエンブレムの決定に関しては昨年7月に佐野研二郎氏のデザインに一旦は決まりましたが、その後「盗用疑惑」「酷似問題」が表面化し、前代未聞の白紙撤回に至った訳です。この時は選考も、応募者も審査委員もデザイン界の人間に限られたため、「密室」「閉鎖的」だと批判も多数出ていました。


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そのため今回はその反省も踏まえ、国民参加と透明性を重視したとされています。


今回は大丈夫でしょうか?また後になって不透明な部分が出てくるのではないかと心配しています(笑)。


12日の日刊スポーツのネットアンケートによるとは1番人気はD案、ヤフーはB案、共同通信はB案と言うようにA案の評価が高いものではなかったからです。


ですから国民の声がどれだけ反映されたのか?民間調査でさほど人気のなかったA案が採用された理由をもう少し丁寧に説明した方がいいような気がいたします。


その点だけが少々気になっています。


国際パラリンピックは非対称のデザインを敬遠しているそうですね。A案以外が確かに非対称で、左右対称はA案だけですから、そのあたりでA案ありきで決定したのではないかとの憶測も出ているようですが、エンブレム委員会はそれを真っ向から否定しています。


今回のやり直し選考においては公募で14599作品が集まり、14回にわたるエンブレム委員会で、最終候補を4作品に絞り込んでいました。


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その最終候補4作品の中から作品A「組市松紋」が選定されたわけです。


エンブレム委員会を15回開催、110時間に及ぶ議論を重ね、最終的に、理事会の「満場一致」で決まったそうですね。


21票の内、1回目の投票でA案が13票、B案1票、C案2票、D案5票となり、A案が過半数の13票を得たため、1回目で決定。その後の理事会でも満場一致で承認されたと言います。


A案の特徴は「組市松紋」がテーマで、江戸時代に「市松模様」として広まったチェック柄を伝統色「藍色」で、粋な日本らしさを描いています。形の異なる3種類の四角形が、国や文化・思想の違いを示し、その違いがつながり合い「多様性と調和」を表現し、つながる世界を目指しています。


このA案の作者は野老(ところ)朝雄氏。1969年(昭44)生まれだそうで、東京造形大卒業後、2005年の愛知万博でトヨタグループパビリオンの設計に参加したり名古屋駅前の大名古屋ビルヂングの外装デザインを手がける等、建築やデザインなどの分野で活躍しているそうです。


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25日、都内で開かれた公式エンブレム発表会見で野老氏はこのようにコメントしています。


「ついさっき、(決定を)知ることになった。頭の中が真っ白になった」


「長い時間をかけてつくった、わが子のような作品。これからいろいろな形で展開することを考えています」。


嬉しかったでしょうね。一悶着も二悶着もあったエンブレム問題です。他のカラフルなデザインに交じり、唯一つ地味なデザインでしたが、それなりの思いもあってあのデザインに行きついたのでしょうから喜びもひとしおでしたでしょうね。


どの作品が選ばれても、個々の好みがある以上、賛否両論は避けられません。 


2020年までまだまだ時間がありますから、これから浸透させて、育てていかなくてはなりませんね。

もうこれでスッキリさせてほしいものですね(笑)。


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新国立競技場内に聖火台を置く場所がない! [東京五輪問題]

新たに新国立競技場に問題が発生しました。


2020年東京五輪・パラリンピックの主会場となる新国立競技場内に、聖火台を置く場所がないことが明らかになりました。


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これにはさすがに驚きました。


国際オリンピック委員会(IOC)では、聖火台は、原則として競技場内にあり、大会中は内外から聖火が見えることが望ましいとし、全ての観客から見える場所に設置すべきだと定めています。


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しかし、昨年12月にようやく採用された建設案では聖火台を置く空間がなかったというのです。


「オリンピック会場=聖火台はあるもの」というのが多くの人の共通認識ではないかと思うのですが。


結局はボツになった屋根で覆うザハ・ハディド氏監修の旧計画でも外に置くことを想定してあったというのです。その想定とは開会式の点火は、競技場内で行い、大会中は聖火台を外に移設すると言う「例外案」だったそうです。


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と言うことは、当初から「聖火台は原則としてスタジアム内の全ての観客から見える場所に設置すべきだ」と定めている国際オリンピック委員会(IOC)の規定から逸れた形で話が進められていたということになる訳ですね。


それならそれで、何故その時点で関係先各方面との擦り合わせをしていなかったのでしょう?


聖火台はオリンピックにとっては「シンボル」です。だからこそ「聖火台は原則としてスタジアム内の全ての観客から見える場所に設置すべきだ」としているのでしょうね。


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外に置くことを想定していたのであれば、メイン会場の中にいる人たちは生で見ることができないということです。


幹部の人の話では、組織委から聞き取った要望の中に、聖火台を競技場内に置くという話はなかったということですが、あまりにも当たり前すぎて話にすら出てこなかったというのが正直なところではないのでしょうか?


事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)は競技場外に置く案を示しましたが、大会組織委員会は強く反発。


それはそうだと思います。世界的にも恰好がつきません。


どうやら遠藤利明五輪担当相を座長とする検討チームを発足させ、大型連休前をめどに設置場所や設置主体、費用負担の案を出すことになったそうですが。


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しかし現在の設計計画では、聖火台を最上部に設置できない可能性があるらしいのです。


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今回の競技場はスタンドに木材が使われ、屋根で覆われる構造のため、消防法上、問題となる懸念があるそうなのです。


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そうなれば、またまた様々な面での見直しがなされることになりますね。


デザインの変更となれば、更に費用が嵩むことになりますね。 


聖火台の設置場所はIOCの承認が必要だそうです。ここでまた一悶着起きなければいいのですが。


東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会によると、夏季大会で聖火台がメーン競技場の外に設置された例はないと言いますが、それは「そうでしょうね」と言いたくなりますね。


それにしても今回の聖火台の設置要件をJSCは「聞いていない」、大会組織委は事前に聖火台の要件を政府や事業主体JSCに伝えていたと主張していますね。


この両者の意思の疎通の無さは一体どう言うことなのでしょう?


もしかしたら、聖火台の問題以外にも、「言った、聞いていない」と言う問題があるのではないかと不安にさせられますね。


簡単に修正が出来るような問題点ならいいですが、根底から計画を見直さなくてはならないような問題点なら大変なことになりますね。


一度、全計画の全貌を総チェックする必要があるのではないでしょうか?


何はともあれ、今回の一件、まだ取り返しのつく今の時期に発覚したことは正に不幸中の幸いでしたね。

新国立競技場のデザイン決定にもの申す! [東京五輪問題]

揉めに揉め、7月に一旦白紙撤回された2020年東京五輪・パラリンピックの主メイン会場となる新国立競技場のデザインがようやく決定しました。


しかし今回の新国立競技場のデザイン決定には、一言二言もの申したい気分です。


選ばれたのは「木と緑のスタジアム」を主なコンセプトにした大成建設、梓設計、建築家の隈(くま)研吾氏のチームのA案です。


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僕自身は、何となくスポーツを連想させるB案の方が好きでしたが、もの申したいのはA案そのものに対する反対意見ではありません。


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気になるのはその選考理由です。


今回の事業者の選定にあたっては、建築や景観の専門家7人がデザインや運営費などの観点から1人140点、合わせて980点満点で2つの案を評価しました。


その結果、A案が610点、B案が602点と僅差だったのですが、JSCは今回の選考に当り、工期と工費縮減を最重視しました。


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審査結果を見ると、A案がB案に勝っていたのは、「業務の実施方針」をはじめ「工期短縮」などの4項目で、対するB案は、「ユニバーサルデザイン」をはじめ、「日本らしさ」、「構造計画」など、A案を5項目で上回っていたにもかかわらず、合計点では下回っているのです。


その差を一気に縮めたのが「工期短縮」にかかる項目です。210点の配点中、A案は177点、B案は150点と27点もの差がついているのです。A案・B案ともに完成予定は2019年11月と同じですが、A案を選んだ理由としては、信頼性を挙げています。


同じ11月に完成すると言う計画でこれほどの点数差がつくだけの信頼性がB案には欠けていたと言うことなのでしょうか?


審査委員の造園家、涌井氏はこのようにコメントしています。


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「何かあった時、どこで救えるかが信頼性。弦がピンと張った状態で計算しているか、ゆとりがあるのかで判断した」。


コメントしている事は、理解も出来るし、当たり前のことではあるのですが。そこにジレンマがあります(笑)。


そもそもこれだけ工期短縮を重要視しなくてはならなくなったのは、JSCや文科省、オリンピック組織委員会の杜撰な計画に端を発し、白紙撤回に至ったからです。


と言うことであれば、勿論工期短縮が必要な要素であることはわかるのですが、それを除外して評価をまず一旦行い、その上で工期がどうなのかを検討する必要があると思うのですが。


新国立競技場は、オリンピック終了後も使用するのですよね。


極論をいってしまえば、また例え方が良くないかも知れませんが、仮にB案の方が優れていたとしても、工期の都合でA案採用と言われかねないと言うことです。


JSC審査委員会の村上周三委員長(東京大名誉教授)はこのようにコメントしています。


「350項目以上を点検したところ、B案は新技術の採用や資材置き場の用地確保など不安要素がA案より多かった」

そしてB案は準備工事の着工が2016年6月と早く、行政手続きが間に合わない懸念もあったとしています。

また事業費の縮減は工期短縮と同様に210点の配点があったが、両B案は建築計画やユニバーサルデザインの計画、日本らしさなど、9項目中五つでA案を上回ったが、施設計画の配点が各70点と低く、総合点で及ばなかったと。


やはりハッキリと知りたいのは、工期を抜きにした場合、オリンピックを開催する新国立競技場として、また終了後も国民が安心して利用できる施設として、どちらの案がより優れていたかと言うことなんです。


工期の関係でA案が採用されたのであれば、まるでJSCや文科省、オリンピック委員会の尻拭いで優れた案が没になってしまうことになりませんか?


工期を除外してもA案に分があるということであれば、それこそA案で全く問題はないと思います。


これだけ工期重視と言われると、工期さえクリア出来ればB案の方が良かったと言う感情が芽生えてしまいます。


ましてや、今回の選考ではザハハディド氏から「デザインが似ている」と批判を受けています。


柱の位置やスタンド形状の放射線がほぼ一致しているとのことです。


前案を参考にしたり、骨組みを参考にしたりすることは建築業界ではよくあるそうですが、JSCとザハ事務職の契約では、設計ないしデザインに関しては、著作権その他の知的財産所有権はザハ事務所に依拠し、許可なしに設計を使うことはできないらしいのです。


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新計画の要項には「第三者の著作権等を侵害するものではないことを発注者に保証する」とあり、JSCサイドはその類似性については事業者が解決する問題だとしています。


そのような突き放したコメントをしていても、もし契約に抵触しているとの判断になればどうするつもりなのでしょう?また責任の所在がどこにあるのか行方不明になります。


B案をデザインした建築家の伊東豊雄氏もこのようにコメントしています。


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「どうしてこういう結果になったのかと、かなり疑問を持っております。(工期短縮の採点で)30点近い差は、極めて不可解だと思っております。(A案では)ザハさんに訴えられるかもしれないなくらいに思います」


やはりA案に決定した経緯やザハ氏に対して、もう少ししっかりとした説明をしなくてはならないのでしょうか?


それにしてもどうしてこうもすんなり行かないのでしょうね?
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森会長、自身の失言に批判集中でボヤきまくり! [東京五輪問題]

大会組織委の森喜朗会長が、自身の失言に対して批判が集まっていることにボヤきまくりですね。


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15日、団体ボールゲームの活性化を目指す日本トップリーグ連携機構の感謝の夕べに出席したときのこと。遠藤利明五輪相の講演会の後に壇上に立つと、不服を並べ立てました。


14日に公表された新計画について「B案がいい」と話したことが、一部で批判されたことへの怒りから愚痴が止まらなくなったようです。


愚痴を言うのには、「感謝の夕べ」は相応しくないようですね。そういうところも批判を受けるところなのに・・・。


ボヤきの原因は、新国立競技場の白紙撤回に至るまでのプロセス、そしてそれ以降の発言に対して自身に批判が集まっていることに対する不満です。


当事者である本人は不満なようですが、まるで自身には何の責任もないような言い草が、火に油を注いでいると言う事がわからないのでしょうか?


その事が不思議でなりません。


森喜朗氏が、会長を努めている組織の正式名称は「公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会」と言います。


ウィキペディアによるとこのような説明になっています。

2020年オリンピック・パラリンピック競技大会の開催地が東京となったことを受け、同競技大会の準備及び運営に関する事業を行うことを目的に、公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)と東京都により一般財団法人として設立され、2015年1月1日付で公益財団法人となった。理事に就任している東京都政の関係者はOBを含めても5人であり、もっぱら競技の計画・運営主体になるとみられる。


会長は2014年1月14日に森喜朗(元首相)に正式決定しています。


「もっぱら競技の計画・運営主体」とあります。そしてその総責任者が森会長なのですよね?


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それが世間一般の人の認識だと思うのですが。


だから当初、森会長の発言を聞いて、「森会長の立場ってどういう立場?」と不思議に思ったものです。


でも「文部科学省の検証委員会を「私を犯罪人にしようとした」とか、「はめられた」、「私に決める権限はない」、「何が悪いんだ」等の発言を聞いていると、森会長と一般国民との間には責任の所在に関して少々隔たりがありそうですね。


誰が森氏を会長職に就かせたのでしょう?


森会長の発言には部外者的な発言や暴言、反感を発言が目立ちます。


新国立競技場問題では、競技場を管轄するJSCの河野一郎理事長が退任、下村博文文科相も更迭されたのに、森会長は「たった2500億も出せなかったのか」とか「大変迷惑している。私には関係ない」と言うような発言をしています。


エンブレム問題では記者からの「残念な結果になりましたが」の質問に対して「何が残念なんだよ」と発言。


ソチ五輪・フィギュアスケート団体について「負けると分かっていた。浅田真央選手を出して恥をかかせることはなかった」。さらに女子ショートプログラム(SP)で16位だった浅田選手を「見事にひっくり返った。あの子、大事なときには必ず転ぶ」と発言。


新国立競技場案のキールアーチを見て、「生カキをドロッとたれたみたいでね」と発言。


都内で開かれたアスリート委員会の会合に坊主姿で出席。会議後「みんなが(五輪準備の不手際の)責任取れとか何とか言うから、 いっぺん坊主にしたほうが楽だから。それだけだ」と発言。


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新国立競技場に対する五輪組織委会長としてのインタビューでは「僕も無報酬だ。わずかばかりの議員年金は家内に渡してね。日当は手をつけず組織委のメンバー全員との盆・暮れの打ち上げ代にためてる。いろいろと気を使ってるんだよ」と発言。


14日に公表された新計画の技術提案書については公平な立場でありながら「外見だけならB案」と発言。A案に対しては「大会をやっているという明るさがない」と批判的な発言。


更に上記の発言に批判を受けていることに対して「記者から聞かれて言っただけだ。(メディアが)俺をはめてやがるなと(思った)しかも、私に決める権限はない。何が悪いんだ。みんな(自分が決めると)思い込んでいる」と発言。


また19年ラグビーW杯日本大会で使用できなくなったことで「W杯を管轄するワールドラグビーに100億円払わされた」。観客減となり入場料収入が減ることへのペナルティーだとして「60億円が宝くじで40億円がtoto。国民のみなさんの投資したお金を払っている」と暴露しました。


旧計画に関する文部科学省の検証委員会に対して「私を犯罪人にしようとした」と発言。


そして「私に決める権限はなく、組織委は使わせてもらう立場。それが、あたかも国立競技場を作って何かするのが俺だとみんな思っている」と語っています。


河野氏が有識者会議を「悪者扱い」したとして、河野氏に会ったとき「罪人扱いして、訴えるぞ」と発言。


まあ、とにかく本当に失言の多い人です。


恐らくわざとでもないし、悪気も裏もあるわけでもないと思います。


失言癖をお持ちなのでしょうね。勿論、発言に関しては日頃から思っていること、感じていることなのですから、口に出てきているのだと思います。


ご自身のおかれている立場と場所とを考えることなく、思っていることが口をついて出てきてしまうのでしょうか?


いずれにしても批判を受けることはやむを得ませんね。


しかしこう失言が多いと、クリーンなイメージのオリンピックが徐々にグレーになってしまうような気がしてなりません。


オリンピック=森会長=批判


やはりどこかのタイミングでせめてもう少し若い責任者にバトンタッチした方がいいと思います。


どこの世界も世代交代が進められています。それなのに何故?森会長はもう80歳目前です。


森会長の失言により相当多くの国民が不快感を覚えているようです。


マスコミにも取り上げられています。


東京オリンピックでは既に無駄な多くの無駄金が使われてしまいました。


いや、それどころか、真偽のほどはわかりませんが、自らの責任を追及されることを恐れた森会長は、マスコミ、特にテレビ局に対し森会長に対する批判をしないよう圧力をかけているという話まで流れています。


もう、今となっては信用回復、信頼回復も困難な気がいたします。


これ以上、世界的、国民的行事であるオリンピックのイメージを壊さないために、そしてご自身の為にも早く身を引くことをお考えになられた方がいいと思います。


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新国立競技場の新デザイン2案が公表! [東京五輪問題]

しばらく耳にしなかった新国立競技場問題。


その後どうなっていたのか気にはなっていましたが、14日、日本スポーツ振興センター(JSC)はようやく2020年東京五輪・パラリンピックの主会場となる新国立競技場の新デザイン、2案の技術提案書を公表しました。


今回提案されたのは業者名は非公表となっていますが、、応募したとみられるのは大成建設と建築家、隈研吾氏の事務所のA案(下記左側)と、竹中工務店と建築家、伊東豊雄氏の事務所のB案(下記右側)です。


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A案は法隆寺をヒントに、高さ50m以下で木と鉄のハイブリッド屋根構造が特徴で、5階には散策路もあるようです。植栽された草木と神宮外苑のみどりを調和させています。


一方B案は縄文文化をヒントに耐火性のある純木製の柱がスタンドを囲むことなどが特徴で、72本の柱が支える屋根は天空のイメージで緩やかに波を打っています。


確かにザハ・ハディド氏のデザインのような斬新さはないという声も聞こえてきますが、少なからず日本人の好みには近いものに仕上がっているように思えます。また周辺の環境とも馴染みやすいのではないでしょうか?


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総工費はA案が約1490億円、B案が約1497億円とどちらも政府が設定していた上限金額1550億円内に抑えていますが、あまりにも同じような金額にまるですり合わせをしたようにすら感じてしまいますね。両案とも完成次期は2019年11月末としています。


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コンセプトに掲げたのは、いずれも緑豊かな周辺環境を生かした「杜(もり)のスタジアム」と言うことですから、その点では似通ったイメージになるのは不思議ではありませんね。


新国立競技場を巡っては、英国の女性建築家ザハ・ハディド氏の案が、総工費2520億円と報じられ、また各関係機関の無責任などんぶり勘定も指摘され、7月17日、安倍晋三首相が白紙撤回を命じていました。


今回の2案が妥当な金額であるか否かはわかりませんが、1000億円もの費用が浮いたわけです。


あのまま進行していたらと思うとゾッとしますね。


前回案が国民不在の、密室の中で進められたこともあり、今回の選考に関しては、より情報の開示が求められ、国民納得いく選考が求められています。


デザインに関しては、好みの問題がありますから、一概にはどちらとは言えませんが、日刊スポーツさんが14日にホームページで約2時間の緊急アンケートを行ったところ、投票総数221票の内、A案
の方が108票、B案の方が67票、どちらも良くないが46票ということでA案の方に分があったようです。


A案派の理由は以下の通り

「縄文遺跡よりお寺の方が外国からのウケもよさそう」
「総工費が7億円安い」
「神宮外苑に溶け込んでいる」


一方B案派の理由は以下の通り


「A案は虫の巣窟になりそう」
「凛として日本文化の品格を感じる」
「上から見た図が日の丸を連想させる」


どちらでもない派ンの理由は以下の通り


「ザハ案の方が格好良かった」
「白紙撤回があったせいか無難の一言」となっています。


僕は個人的にはB案。理由は悲しいかな、森喜朗会長と同じで「外観にスポーツというイメージを感じさせる」と言うことです。


上から見た図が日の丸とは思いも付きませんでしたが、正にそうですね(笑)。


僕も含め一般の人たちはどうしても外観を重視しがちですが、スポーツに携わっている人たちはやはり機能性を重視ですよね。


元ラグビー日本代表で神戸親和女子大講師の平尾剛さんは「アスリートファースト(選手第一主義)に配慮する形になってほしい」とコメント。


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五輪女子マラソンメダリストの有森裕子さんは「シンプルさはあるが、両方とも雰囲気は似た感じ。デザインどうこうより使いやすさ、機能を満たしているかが重要」とコメント。


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スポーツ関係者の中には東京国際女子マラソンで優勝するなど活躍してきた谷川真理さんのように「景観を大切にしてほしいと思っていたので、『杜のスタジアム』として自然と調和することをコンセプトにしたことは評価できる」と言うコメントをしている方もいますね。


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A案を出した隈研吾氏は「和」のイメージを前面に出すのが特徴的な建築士、一方伊東豊雄氏の方は柱や梁、壁などを工夫して空間に自由度を持たせるのが特徴的な建築士だそうで、なんと両名共に東大の建築家を卒業されているようです。 


確かにそのようにそれぞれの建築士の特徴を言われる素人ながらになるほどと感じさせられます。


今回のこのプランに対して、既にザハ・ハディド氏から以下のような批判が出ています。


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「プロセスを急いだことで深刻なリスクがある」


「スタジアムの建設コストがいくらになるか不明確で工期期限に間に合わない可能性もある。20年大会後にスポーツの重要なレガシーになるには高いコストがかかる」



ザハ・ハディド氏にしても、今回の一連の騒動の被害者かもしれませんね。それなりの時間と労力と思いを込めてデザインをしたのだと思います。それが白紙撤回となったわけですから心中穏やかではいられないでしょう。


そういう部分も含めて2度目の失敗は許されません。


情報を開示し、各方面、多くの人の意見を聞くことも必要でしょうし、かといって耳ばかり傾けていては決まるものも決まりません。最終的にはどこかで、誰かが決断をしなくてはなりません。


しかししっかりとした責任とポリシーを持って取り組めば、前回白紙撤回となったような、責任の所在が分からないと言ったようなことは発生しないのではないでしょうか?


新国立競技場の建設予定はなくなく立ち退きを迫られた人たちもいるわけですから、その人たちのためにもしっかりとした競技場を立てて欲しいものですね。

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海の森水上競技場の予算見直しは見せかけ? [東京五輪問題]

東京都は5年後に開催されるオリンピック・パラリンピックのボートやカヌーの競技が行われる「海の森水上競技場」を臨海部に整備することで話を進めています。


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http://occ2011.jugem.jp/?day=20140624より引用


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http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/ne...より引用


その整備費は当初69億円を見込んでいましたが、観客席の地盤改良工事などでなんと1038億円に膨らむことが判明したのです。


約1.5倍です。


その後会場の規模縮小や観客席の位置の変更も含め491億円まで削減したと発表した訳です。


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/20...より引用


今度は約半分です。そして当初予算から見れば約7倍。


位置を変更したのは地盤が弱く、腐食を引き起こす可能性があるからだと言うのです。


ある程度の専門的な知識を持っている人たちが場所の選定や見積もりを出しているのではないのですか?


ところが「海の森水上競技場の予算見直しは見せかけ?」と思わせるような内容が20日、公表されました。


海の森水上競技場の建設段階でかかる橋の撤去工事費用の38億円を五輪とは別の事業に付け替えをしていたと言うのです。


この橋はボートとカヌース競技のコース途中に架かる中潮橋と言う橋で、水路に橋脚があってコースを遮るため、橋が架かったまま会場として使うのは難しく撤去が必要になっていました。


東京都は「当初の競技場整備に必要な護岸工事とセットで橋の撤去工事を行う計画であったが、護岸工事を取りやめたため橋の撤去費用も五輪関連ではなくなり、もともとやろうとしていた環境局が持つことになった」と説明しているのです。


しかし、このもともとやろうとしていた事業とは、有明から中潮橋までを結ぶ道路の建設のことを指しているようなのですが、都は「五輪がなくても橋を架け替える予定だった」としています。


ところがこの道路も水上競技場へのアクセスを改善する狙いもあり、五輪開催決定後に本格化した事業のようなのです。


どうにもスッキリしない後付けのような説明です。


護岸工事をするにしてもしないにしても、水路に橋脚があってコースを遮るため、橋が架かったまま会場として使うのは難しく撤去が必要ということであればどの道、会場整備の上で行わなければならない工事だと思うのですが。


当初は都はこの38億円に関して、「見積もり額であっても今後の入札に影響するため公表できない」としてきました。


そして、今度は一転しての公表です。公表の理由に関しては「1038億円から半分くらいに削減した予算のほとんどが橋の撤去費用とではないかと誤解されないようにするため」だとしています。


始めから説明していればいいものを、これでは邪推してくれと言わんばかりの対応です。


しかし一連の流れを見る限りでは、体のいい言いわけを並べて、予算を付け替えただけのような印象です。


それならば38億円を正々堂々と五輪の会場に必要な費用として見積もり額に残しておいた方がまだ納得が行くというものです。


そもそも見積もり額がこれほど大幅に二転三転しているのです。そのことを差し置いて38億円の予算の付け替えをしてどうしようと言うのでしょう?


舛添知事は新国立競技場問題やエンブレム問題でも各方面の対応に対して非難を繰り返してきました。


舛添知事も同じなのか?と言う感が否めません。


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http://www.sankei.com/premium/news/150808/prm15080...より引用


このところすっかり影をひそめてしまいましたが、新国立競技場は今、どういう方向で進んでいるのでしょう?


本当に間に合うのでしょうか?


ワクワクするはずの自国でのオリンピック開催。こんなに不安の伴うオリンピックになるとは思ってもいませんでした。

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東京五輪エンブレム問題で森会長の処分はなし? [東京五輪問題]

2020年の東京五輪エンブレム問題で、大会組織委員会の検証では「森会長の処分はなし」となりました。


五輪エンブレムの白紙撤回問題で大会組織委員会が選考過程に問題がなかったかを検証した報告書を発表しました。


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http://dd.hokkaido-np.co.jp/sports/sports/cup/1-01...より引用


その報告書によると、作品を公募する前に渦中の人となった佐野研二郎氏をはじめとする国内のデザイナー8人に参加要請文を送っており、審査委員による選考で上位3位に入った3人はいずれもこの8人に含まれていたことが判明しました。


つまり一握りのデザイナーを特別枠として優遇扱いしていたということです。


報告ではこのように至った理由として前回の審査委員代表の永井氏から「最高水準のコンペとし、トップレベルの競い合いを実現するために、公募前に特定の一流デザイナーに対して招待状を送り、熱意を持って制作に取り組んでもらうことにしたい」という言う意向があり、その意向を汲んだということなのです。


特定の一流デザイナーとは言っても、その方たちが一流デザイナーと称されるに至るまでの間の様々なコンペでも同様の優遇措置のような、いわゆる「不正」みたいなものがあったのでないかと勘繰ってしまいます。


公募とは呼んで字のごとく、公に募集をすることを意味します。応募者全員に同時期に、同一内容の情報が与えられないのなら、公募とは到底言えません。


公平性を重んじるスポーツの祭典「オリンピック」のエンブレムを決定する以前に、スタートの地点ですでに公平性に欠いていたということです。


エンブレムの修正に関しても、本来修正を要するものが選ばれたということも、今になればおかしな話です。それがまかり通れば、どのような作品であっても修正を加えて当選できるということになってしまいます。

大会組織委員会は業務運営と管理監督が不十分であったとして、武藤敏郎事務総長が報酬の2割を2ヶ月分、副事務総長の2人が報酬の1割を1ヶ月分自主返納すると言うことです。


ところで大会組織委員会の総責任者の森喜朗会長は28日に謝罪会見を行いました。


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http://news.goo.ne.jp/topstories/sports/670/88e603...より引用


しかし森会長への処分の対象とはなりませんでした。


これってどうなのでしょう?


今回のエンブレム問題は、国民の意識の中に大きな猜疑心と失望とを植え付けてしまいました。


国内で開催される世界的なスポーツの祭典「オリンピック」にケチをつけてしまいました。


にも拘らず、その渦中にいた現場責任者が減給で、総責任者は処分なしでは到底腹の虫が収まりません。


全ての事に対して、「同様の事が行われているのではなかろうか?」、「公平性がないのではないか」と言う気持ちを国民の中に植え付けてしまいました。


公平性を重んじるスポーツの祭典「オリンピック」だけは、不正とは無縁なものと言う意識が根底にありましたが、それを裏切ってしまったのですから、その責任は大きいのではないでしょうか?


森会長は政治家としては既に引退していますが、政界では未だに大きな影響力を持つと言われています。結局はだれもその首に鈴をつけることができないということなのでしょうか?


東京五輪の追加競技・追加種目に関して5競技、18種目が追加提案されることが決定しました。


「野球・ソフトボール」、「空手」、「ローラースポーツ」、「スポーツクライミング」、「サーフィン」の5競技です。


しかし一方で「ボーリング」や「スカッシュ」、「武術」が落選してしまいました。


落選した種目の選手たちはさぞガックリしたことと思います。


オリンピックを夢見て日々、練習に励んでいる選手たちにとって特別な存在のオリンピックです。


そのことを思う時、やはり森会長を始めとする大会組織委員会の今回の処分内容はどうにも納得の行かないものです。

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舛添知事 エンブレム入りの紙袋名刺の使用を一転、「使用中止に」! [東京五輪問題]

2020年の東京五輪・パラリンピックの公式エンブレムが白紙撤回された問題を受けて舛添要一知事は一旦は「もったいないから使う」としていたエンブレム入りの紙袋・名刺などについて、一転して使用を中止すると表明しました。


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https://flipboard.com/section/%E4%BF%9D%E5%AE%88%E...より引用


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http://www.asahi.com/special/timeline/tokyo2020emb...より引用


理由はベルギーのリエージュ劇場から劇場ロゴに似ていると指摘され、IOCを相手に使用差し止めを求めの提訴をした問題で悪影響が出ないようにとの配慮からだそうですが。


都は4700万円ものお金をかけてエンブレム入りのグッズやポスターを用意したのですから、それがどのような形であれ再利用できるのであればそれに越したことはないですし、可能な限りそうするべきだと思います。


都は他にもエンブレム発表のイベント費用で、最大で7000万円を支出することにもなっています。これだけで1億円強です。


それだけのお金が無駄金として消えていく一方、こんな実態があるのです。


ようやく涼しくなってきましたが、今年の夏は東京都心で35度以上の猛暑日が連続記録を更新しました。23区内では101人もの方が熱中症でお亡くなりになっています。


しかし驚いたのはその101人の内、3割以上が部屋にエアコンがなかったと言うのです。


お亡くなりになられた方の大半は高齢者の方です。


101人の内
エアコンのない方・・・35人
エアコンがあっても使用していなかった方・・・49人

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK...より引用


8割強の方が事実上エアコンがない状態で悲しい最期を迎えたわけです。


その理由は言わずと知れた「生活の困窮」です。エアコンを設置しなかったり、電気代を気にして使わなかったり・・・


同じ都内の出来事です。


一方では責任の所在をボカシながら誰も責任を取らずに1億以上のおカネが無駄遣いされており、一方では生活苦という理由で、あの猛暑の中で孤独に最後の時を迎えたのです。


この実態が何ともやり切れません。


もし、無駄になったお金の一部が何らかの特例措置でその方たちへの支援と言う形で支給されていたとしたら、救える命であったろうにと考えてしまいます。


高齢者の方たちは戦中、戦後の日本を支えてきた方たちです。僕らの世代には想像もつかないような苦労をされてきた方たちです。その方たちが猛暑の中で孤独な最期を迎えると言うのはあまりにも悲しすぎます。


オリンピック招致の時から、「今の日本にはそのような余裕はない」、「その前にもっとお金の使い処がある」など反対意見もそれなりにあったと記憶しています。


それでも招致に成功し、成功した以上、実りのあるオリンピックにとスタートさせた途端の度重なる不祥事です。


今からでもオリンピックの自国開催を辞退した方が?等と言う意見もネット上で見かけました。


これだけの大きなイベントです。調整に苦労するのも理解できます。しかしそれを差し引いてもこの迷走ぶりは「ひどい」。


ここしばらくブログでこんなことばっかり書いているような気がします(笑)。

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佐野研二郎デザインの東京五輪エンブレム使用中止 [東京五輪問題]

佐野研二郎さんデザインの東京五輪エンブレムの使用中止が発表されました。


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http://gigazine.net/news/20150901-tokyo-2020-emble...より引用


遅きに失した結論だったと言わざるを得ませんね。


なぜここまで引っ張ってしまったのでしょう?


疑惑を晴らすために公表した原案が皮肉にも使用中止の引き金となってしまいました。


その原案自体が2013年11月に東京銀座で開かれたモダン・タイポグラフィの巨匠ヤン・チヒョルト氏の展覧会ポスターのデザインに酷似しているとネット上で指摘されました。


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http://mona-news.com/archives/41316808.htmlより引用


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http://whotalking.com/twitter/%E3%83%A4%E3%83%B3%E...より引用



またエンブレムを空港等で活用する事例の説明に使用された写真がインターネット画像の流用であるという指摘が上がりました。


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http://www.sankei.com/affairs/photos/150902/afr150...より引用


佐野さんはデザインの模倣は認めなかったものの、写真の無断流用は認めました。


組織委員会はそれらを重く見て、佐野さんとデザインを選んだ審査委員の永井氏と協議の結果使用中止と言う判断に至ったようです。


クリーンなイメージを大切にするオリンピックにとって、盗作疑惑のある佐野さんの作品を採用すると言うこと自体に国民がNOと言う判断をしたということですね。


それにしても会見を見る限り、椅子の上でふんぞり返った大会組織委員長の武藤氏の態度にはさほど反省とお詫びの気持ちを感じ取ることができませんでした。頭を垂れる場面もほとんどなかったように思います。

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http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2577347.h...より引用


責任の所在に関しても相変わらずで、「三者三様責任がある」とか「審査委責任を押し付けるつもりはない」と何とも曖昧です。


そして「商標登録をされていないデザインを確かめるのは困難」であるとか「新デザインを決めることが我々の責任」などと言いわけはしています。


驚いたのは「かかった費用は軽微で、新国立競技場と同様に考えるのには無理がある」と言う発言です。


既に東京都はエンブレムを使用したポスター等の発注が4600万余りに上ることを明らかにしています。


また7月24日に都民広場で開いたエンブレム発表イベントでも都が最大で7000万円支出することになっているとか・・・。


このお金のどこが軽微なのでしょうか?このわれわれ国民との金銭感覚のズレ、空恐ろしくなります。


新国立競技場問題と同様に考えるには無理があると言いますが、誰もが責任を取らない無責任が体制が生み出した失態と言う意味では同じことです。


遠藤五輪相に至っても、「必ずしも組織委の怠慢だとは思っていない」とし、森会長らの責任問題にはならないという認識のようです。


一度、大会組織委員会を解体し、新たな体制で臨んだ方がいいのではないでしょうか?


佐野さんは「遅きに失した」と言え、ご自身で「私の仕事において不手際があった。一切の責任は自分にある」と言っています。


なぜ大会組織委員会からそういう言葉が出て来ないのか?不思議でなりません。


今、一番気になっているのが佐野さんのご家族のことです。


佐野さんのホームページにはこのように書かれています。


「私個人の会社のメールアドレスがネット上で話題にされ、様々なオンラインアカウントに無断で登録され、毎日、誹謗中傷のメールが送られ、記憶にないショッピングサイトやSNSから入会確認のメールが届きます。自分のみならず、家族や無関係の親族の写真もネット上にさらされるなどのプライバシー侵害もあり、異常な状況が今も続いています。」


もちろん世間的には佐野さんの「自業自得」、「身から出たサビ」と言うことになるのでしょうけど、御家族、とりわけお子さんには何の関係もないことですから。


少し前に「ネット私刑」という記事を読んだことがあります。

インターネットが普及した1990年代以降、主に2ちゃんねるなどの電子掲示板やTwitterなどのSNS・特定のホームページ上において、特定の個人を名指しして個人情報(当該人の電話番号や住所・実名・本人の写真・家族構成など)を晒し出したり、名指しで批判や暴言を投稿している場合がある。対象はいじめの相手や犯罪を犯した容疑者・暴言や失言及び不祥事を起こした芸能人を含む著名人など多岐にわたる。
※ウィキペディアより引用


今回の件も、世界的な大会であるオリンピックのエンブレムに関する問題です。それゆえに注目度もありますし、増してや自国開催のオリンピックです。とりわけ強い思い入れを持たれている方もたくさんいるかと思います。そういう方たちにとって今回の一連の問題は我慢がならないと思います。


でも既に佐野さんが辞退を申し入れ、中止も確定しました。


佐野さん自身はまだまだ責任を果たさなくてはならない部分もあるとは思いますが、ご家族への誹謗中傷などは控えるべきではないでしょうか?

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佐野研二郎デザインの東京五輪エンブレム、原案との比較。 [東京五輪問題]

佐野研二郎さんデザインの東京五輪エンブレムがベルギーのリエージュ劇場のロゴと酷似しているとの問題で東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が盗作疑惑を払拭すべく、選考過程と佐野研二郎さんデザインの原案を公表しました。


当初佐野さんが提出した原案は「T」が強調され、日の丸も右下に配置されていました。


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http://mainichi.jp/select/news/20150829k0000m04005...より引用


原案と比較する限りでは、佐野さんデザインの東京五輪エンブレムとリエージュ劇場の「L」とは似ているという印象は受けません。


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http://www.asahi.com/articles/ASH7Y636HH7YUTQP034....より引用


コンペでは104人のデザイナーが参加したそうですが、作者名が伏せられたその案の中から8人の審査委員が残したい作品にチップを置いていくと言う方法で選考が進められました。


104が37に絞り込まれ、37から14、14から4に絞り込まれ、最終投票で佐野さんのデザインに決定したそうです。


ところが、大会組織委員会が類似調査をしたところ、似たデザインが見つかったため佐野さんに修正を求めました。


その時佐野さんは原案に円の要素を取り込んだものを提案したようなのですが、躍動感がなくなったという理由で再修正、そして今回のエンブレムにたどりついたと言うことなのです。


●大会組織委員会が行った類似調査で見つかった「似たデザイン」とはどのようなデザインなのでしょう?


●それが見つかった時点でそのデザインからの盗作疑惑は浮上しなかったのでしょうか?


●通常このようなデザインの採用決定に関しては、類似調査を行い、問題がないと確定した時点で採用が決まるのではないのでしょうか?決定されてから類似調査を行い、似ているデザインがあれば修正して変更するというのはありなのでしょうか?


●もし類似調査で似ているデザインがなかったとしたら、原案がそのまま採用されていたのでしょうか?


●大会組織委員会の指示による修正が2度も入ったデザインを佐野さんのオリジナルデザインと呼んでもいいものなのでしょうか?


●絞り込まれた他の3作品は公表してもらえないのでしょうか?


●1回目は似たデザインがあるから修正を求め、今回リエージュ劇場から似ていると指摘されたことに対して修正を求めないのは、1回目のデザインが商標登録されていて、リエージュ劇場のロゴが商標登録をされていないという理由からなのでしょうか?


●一連の疑惑問題が浮上してから既に1ヶ月経過していますが、何故疑惑が浮上した時点で、「原案がこれだから盗作ではない」とすぐ主張しなかったのでしょうか?


こんな疑問をもってしまいましたが、みなさんはいかがでしょうか?


確かに原案はリエージュ劇場とは似ていないように思います。


しかしトートバッグデザイン盗用問題が発覚してしまいました。


ご自身の直接的な盗作ではないにしてもやはり責任は免れません。それにスタッフがデザインを任されていたというのなら「佐野研二郎氏デザインのトートバッグ」と言う表現は偽りありということになります。「佐野研二郎氏監修のトートバッグ」ならいいと思うのですが。


少なくとも過去にそれなりの実績をお持ちの方なのですからファンの方もおられると思います。


その方たちにとっては「佐野研二郎氏デザインのトートバッグ」と「佐野研二郎氏監修のトートバッグ」では価値が全く違ってくると思うのですが。


いずれにしても、表現が適当ではないかもしれませんが、「ケチがついてしまった」東京五輪エンブレム、佐野さんには申し訳ありませんが、個人的にはやはり変更するのが望ましいと思います。


そういう意味でも佐野さんのデザインと最後まで争った他の3作品を見たいものです。

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