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自爆テロをカミカゼと表現することへ怒り! [ニュースネタ]

フランスメディアがパリ同時多発テロの自爆犯人を「カミカズ(カミカゼ)」と表現しています。


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http://paris0608.seesaa.net/article/429640004.htmlより引用


言わずと知れた神風特攻隊の事ですね。


その事にショックを感じますし、怒りを覚えます。


しかしどうやら自爆テロの比喩にカミカゼ特攻隊が用いられるのはフランスだけではないようです。


欧米では一般的な単語として定着しているようです。


特攻隊の事は、日本では日頃から平和について考えるとき、折に触れてメディアでもよく取り上げられています。


特攻隊とは爆弾を装着した航空機や潜水艦で相手に体当たりをする攻撃です。隊員は爆弾もろとも体当たりするわけですから、正に片道キップです。


空からは零戦での神風特攻隊が、海からは人間魚雷回天がよく知られています。


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https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%B9%E5%88%A5%E...寄り引用


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http://blog.goo.ne.jp/yoshi0749/e/71c6b02193dcf727...より引用


特攻隊による死者は6418人と言われています。


今の時代で考えれば、本当に非人道的な行為です。


それも犠牲になったのはまだあどけなさの残るような若者たちの命です。


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http://kaigainohannoublog.blog55.fc2.com/blog-entr...より引用


しかし当時は、その命令を拒むことが許されない時代だったわけです。


国のために、愛する家族を守るために戦争と言う人の命を奪う戦いに、拒否することも許されずに駆り出された多くの人達。


正に地獄だったと思います。誰が望んで殺戮などすると言うのでしょう?


今、日本には特攻隊の厳命を受けながらも、航空機の不調等でやむを得ず、引き返し、命を捨てずに済んだと言う人たちがいます。


自分だけが生き延びた事と人を殺めた事への罪悪感を持ちながら、思い出したくもないであろう過去を思い出しながら、平和のために自身の体験を話している人達もいます。


何故、そのような人達と今回の自爆犯人を同じカミカゼと言う表現でくくるのでしょう?


「日本をなんとか救おうと、愛国心の一念から仲間は飛び立ち、命をささげた。テロと特攻を一緒にするのは戦友に対する侮辱であり、残念至極だ」


このように話したのは16歳で陸軍少年飛行兵に応募、18歳の時に特攻隊として台湾の飛行場から飛び立つも、機体のトラブルにより、任務が遂行出来ず、そのまま終戦を迎えたと言う福岡県豊前市在住の末吉初男(88)さんです。


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http://www.sankei.com/west/photos/151117/wst151117...より引用


戦後70年、亡くなった戦友のことは片時も忘れず、冥福を祈り続けたと言う末吉さんはこのように語っています


「無差別に人を狙う、こんな恐ろしいことが起こる世の中になった」と残念な思いでいた。ところが、そんなテロの代名詞に「カミカゼ」が、誤って用いられている。


「特攻の攻撃対象は敵艦であり、乗っているのは軍人だ。無差別に一般市民を巻き添えにすることは決してなかった。」

 
「戦友は上司の命令に従い、国を守るため、天皇陛下のためと死んだ。特攻とテロが一緒にされるとは心外でたまらない。戦友に対して申し訳なく、はがゆい思いでいっぱいだ」


今までも特攻に行った人達の本を折に触れて読んできました。


でも多くの人達は、家族や友人との別れなど望んでいませんでした。今にも「ずっと愛する人達に囲まれて生きていたい」、「死にたくない」と言う心の叫びが聞こえてきそうなものばかりでした。


しかし国のために、天皇陛下のためにと言うの大義の下に「生きていたい」という本音を無理矢理隠して、出撃しているのです。


僕ならきっと腰を抜かして動けなくなり、精神が崩壊してしまいます。


そうして命を捨てざるを得なかった神風特攻隊が無差別テロと一緒にされているのです。


それを知ったときの悔しさ、憤りを考えると胸が締め付けられるような思いです。


非人道的な作戦ではありましたが、神風特攻隊はあくまでも国と国との戦いの中で、敵軍を相手にしたのに対して行われた行為です。


今回の自爆テロは自分達の一方的な主義主張を押し通そうとして一般市民を狙ったテロ行為です。


英語圏では自爆テロ犯を「スイサイドボマー(自殺的な爆破者)」と呼ぶそうですが、フランスでは日本からの外来語が誤解されたまま、「カミカズ」がまかり通っているそうです。


特攻隊は自爆と言う行為そのものは同じであっても、全く異なるものである事を、時代の中でやむを得ず産み出された非人道的な作戦であったこと、そしてそれに従わざるを得なかった当時の特攻隊の事を少しでも理解してほしいものです。


今回の同時多発テロの犯人たちも若者たちでした。


当時の神風特攻隊の若者たちと同じ気持ちでいたのではないかと思うと、遣りきれません。


やられたらやり返す。


大切な人を失った事のない人間が言える事ではないと思いますが、復讐の連鎖、どこかで絶ちきって欲しいと願うばかりです。


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